〇令和5年度がスタートする。10日の入学式では430人を超える新入生を迎え、12クラス編成の学年となる。定員を大きく超過したことは、本校の教育や進路・部活動実績への信頼と期待の表れである。23年生は模範となるよう期待する。

 

〇着任式で昇任された先生と新たにお迎えした多くの先生方を紹介した。新23年生には3学期の終業式で「一期一会」の話をしたが、まさに最初の出会いの日である。新しい邂逅を大切にしよう。また、終業式同様にSNS等での誹謗中傷やいじめ、盗撮などが絶対に発生しないよう、全員が注意しよう。

 

〇本校は運動部活動に所属する生徒が多く、活気に溢れ、元気な挨拶をしてくれることで、来校されるお客様から「礼儀正しい生徒が多い」と評価されている。WBCやサッカーの国際大会で、日本人選手や観客のマナーの良さが世界的に注目され、日本の文化への関心が高まり、外国人観光客も激増しているようである。

 

〇礼儀正しさは、お互いにリスペクトしあい、他人への思いやりにもつながる、コミュニケーションの入り口となる、美しい行為であると考える。江戸時代の儒学者である養生訓で有名な「貝原益軒」は礼儀作法の大切さについて次のように説明している。

 

〇「人の礼法あるは水の堤防があるが如し。水に堤防あれば氾濫の害なく、人に礼法あれば悪事生ぜず。」分かりやすく言えば「礼儀とは、相手との摩擦を防ぐ堤防になるもの。堤防が川や海の氾濫を防ぐように、相手に礼儀を持って接すれば、いじめやけんかは無くなり、みんなが安心して生活できるようになる。」と言うもの。

 

〇人が仲良く秩序を保って暮らすには、互いに「心のブレーキ」を持つことが肝心である。良い車とは単にエンジン性能が高いというだけではなく、安定したコントロールとブレーキの良さ、つまり高い安全性を備えていることだと思う。同様にコントロールの効く心を持つ人は、周囲の評価も高く、人から愛される。

 

〇新年度を迎えるにあたり、是非「こころのブレーキ」を効かせながら、授業や部活動に全力で取り組み、充実した高校生活を送ってほしいと思う。コロナ禍で実施できなかった学校行事も予定通り実施して行く方針である。そのためにも、健康管理と規則正しい生活、礼節のある行動を心掛けよう。

 

〇昨年の始業式で、硬式野球部の春季大会快進撃を紹介し夏の準優勝に繋がった。今年も同様に、本日夏の大会のシード権をかけて戦う。間もなく多くの部活動で地区予選が始まる。3年生を中心に、最高のパフォーマンスを発揮出来るよう、活躍を祈っている。(※硬式野球部は当日の試合に勝利しシード権を獲得した)

 

3年生は部活動も集大成の時を迎える。最高のパフォーマンスを発揮出来るよう、日頃から心と体を整えて、高い目標に立ち向かってほしい。

「求めて学び耐えて鍛え学びて之を活かす」の理念を心に留め頑張ろう。